アンティーク陶磁器のカップ&ソーサー ~カップの形状について~

心をときめかせてくれるアンティーク陶磁器のカップ&ソーサーは、描かれたデザインはもちろん、その形状も注目すべきポイントです。

シンプルなかたちから花びらのように華奢なフォルムを持つカップ、そしてエレガントなハンドルなど、カップには驚くほど多くの形状が存在します。

今回はティータイムを優雅に演出してくれるアンティーク陶磁器のカップ&ソーサーの形状についてご紹介します。

カップの形状とは

ヨーロッパ陶磁器のカップには、それぞれのエリアに名前が付けられています。

カップの形状はシェイプ、そして持ち手の部分はハンドル、ハンドル内部の部分をループ、そしてカップの底は台座(フット)と呼ばれています。

カップは上流階級の人々の要望に応え、さまざまなエレガントなかたちで生産されることとなり、その形状に名前が付けられることとなりました。

シェイプは各メーカーによって名付けられましたが、それを他の陶器メーカーが模倣し使用することもありました。

ここでは代表的なカップのシェイプとその歴史をご紹介します。下記の表とともに、シェイプを知る際の参考にしてくださいね。

フルート &ロイヤル・フルート・シェイプ Flute Shape & Royal Flute Shape

18世紀に人気があったのは、カップが波打つような曲線を描き、丸みのある形状のフルート・シェイプです。

フルート・シェイプの波打つ面は均等であり、18世紀後半に人気を博したロイヤル・フルート・シェイプはふたつの大きな面と、ひとつの小さな面が繰り返されるパターンとなっています。

のちに、面が垂直であるハミルトン・フルート・シェイプが19世紀初頭にファッショナブルとなりました。

ビュート・シェイプ Bute Shape

1800年代のヨーロッパでは、多くの陶器メーカーが同じパターンのカップを生産しています。

この時代のカップのシェイプとして、ほとんどのメーカーが作っていたのがビュート・シェイプです。

ビュート・シェイプは台座がないもの、あっても非常にシンプルな形状をしており、カップの縁から下までが直線のライン、あるいは下に向かって緩やかにカーブを描いています。

ハンドル、ループのかたちはとてもシンプルであり、現代でも多くのカップで見られる形状です。

ロンドン・シェイプ London Shape

ビュート・シェイプとともに非常に人気が高く、多くのメーカーが生産したのが、1812年に広められたロンドン・シェイプであり、これはギリシャ・シェイプ(Grecian Shape)と呼ばれることもあります。

ロンドン・シェイプは瞬く間に人気を得て、1820年までにはビュート・シェイプよりもファッショナブルと言われていたほど。

カップの縁から下にかけて徐々に細くなるかたちをしており、シンプルな台座が付いています。

ロンドン・シェイプはハンドルに特徴があり、上部の先端が尖ったかたちをしています。

ポリンジャー・シェイプ Porringer Shape

1813年頃に世に広まったかたちがポリンジャー・シェイプです。

特に英国で人気を誇ったフォルムで、中世より使われていた浅いボウルの名前が由来であり、銀製品にも良く見られるかたちです。

カップの縁から中ほどにかけてゆるやかに膨らむようなかたちをしており、台座のところで丸みを帯びて小さくなっています。

エルトリア・シェイプ Etruscan shape

スッキリとして上品なかたちで人気となったのが、エルトリア・シェイプです。

カップの縁が外側に反るようなかたちをしており、下に行くにつれ細い形状になり、ハッキリとしたくびれを持ち小さめの台座へと続きます。

また、エルトリア・シェイプには数字の「7」のような形をして、先端が尖っている特徴的なハンドルを持つものがありますが、このハンドルは他のシェイプでも見ることができます。

ガドルーン・シェイプ Gadroon Shape

ガドルーンは貝殻や花びらに似た、盛り上がった曲線で構成される装飾を指し、これがカップの縁に取り入れられたスタイルです。

カップそのものの形状はロンドン・シェイプに似ていましたが、時代によって丸みを帯びたもの、またソフトな垂直形状になったものも存在します。

ガドルーン・シェイプの特徴は、個性豊かなハンドルです。非常に凝った、精巧なハンドルを兼ね備えています。

アール・ヌーボー&アール・デコ

アメリカ、英国、ヨーロッパに起きたアール・ヌーボーはカップにも影響を及ぼし、この期間に自然主義的なモチーフのカップが多く誕生しています。

カップは小枝のようなハンドルや、花や葉のかたちを模したカップが登場しました。

また、アール・デコの時代には角ばったかたちと直線的なラインを持つカップが人気となり、フルート・シェイプも姿を変えてカップの面が6つ、8つなど大胆な形状が生まれました。

アンティーク陶磁器のカップ&ソーサーをより楽しむために

陶器メーカーの発展と時代の流行により、長い年月をかけてさまざまな形状が生み出されたヨーロッパ陶磁器のカップたち。

きっと誰しもが、心惹かれるカップのフォルムがそれぞれあることでしょう。

アンティーク陶磁器のカップ&ソーサーに惹かれた方は、ぜひそのシェイプやハンドルにも注目してください。

の奥深い世界により魅了され、カップ&ソーサーをもっと楽しめるに違いありません。

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